2024.02.13

マーケティング

マーケティングに必殺技を求めないこと

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WEBマーケティング界隈のコラムやセミナーなどを拝見させて頂いていると、目立つのは「劇的な効果をあげるAIの使い方」や、「CMSやMAを入れるだけでコンバージョンが倍増した理由」など、いわば「必殺技」の情報発信。

ですが今回、改めて皆様にお伝えしたいのは、「必殺技」を求めちゃいけないですよというお話です。

目次

万国共通で必殺技は存在しない

  • 急がば回れ
  • ローマは一日にして成らず
  • 千里の道も一歩から

いきなりですが、万国共通で「必殺技」なんてなくて、地道にコツコツとやらなければいけないと、遥か昔からずっと言われていても「ラク」をしたい、どこかに必殺技はないのか…と考えてしまうのが人間の弱さなのかもしれません。

必殺技は幻想

ここで言いたい必殺技は、まさにアニメの必殺技です。手から「気」を放つとか、ありえないものです。
自身を鍛え上げて作り上げた、格闘家なら「必殺のストレートや蹴り」、野球選手なら「魔球といえる変化球や、誰にも打たれない剛速球」を言ってはいません。

ですが、おおよそ世間でもてはやされる情報は、反則まがいの必殺技がまるであるように見せているものが多い印象です。

それもまだ、「誰にも打たれない変化球の投げ方」をレクチャーするなら良いのですが、ことIT系の場合、「手から気」に近い情報が多いです。
先に触れた、例えばCMSやMAなどを導入しただけで、マーケティング効果が激変なんてそもそもありえません。

なぜ幻想を望むのか

私は以前、WEBデザインスクールの非常勤講師をしていたことがあります。
中には生徒さんから、「そんな難しい話良いので、簡単にWEBサイト作れる方法教えてください。なんならお金払っているので先生作ってください。」なんてことを言われたことも本当にあります。

気持ちは理解します。誰だってラクしたいですよね。だけどそんなものはこの世の中にありません。

スポーツだってそうですよね?「この道具を使えば、きつい練習しなくても上達しますよ」なんて、そんな売り文句に飛びついたところで、間違いなくムダになりますよね。

本質は練習するしかないのですから。勉強も同じですよね。「1日の受験勉強時間10分だけで東大に受かる」仮にこんな教育商材があっても皆様信じますか?
そんな情報を調べる時間があれば、間違いなく素直に勉強する方が良いに決まっています。

ラクをしたいという気持ちが、必殺技がどこかにあるのでは…そんな幻想を抱かせてしまうわけです。

半年でアクセス数5倍

もちろん、元々かなりアクセス数が少ない状態だったことが前提ではありますが、実際に弊社のWEBサイトもコラムや、ウェビナーなどを積極的に運営するようになり、2023年7月から2024年1月までの半年で実際にアクセス数は5倍に増えました。

しかしなんの必殺技も使っていません。コラムは大体週2~3。ウェビナーは月4~5回、コツコツと企画、運営してきた結果です。
ここにラクをしようとすれば、流行りのChatGPTに記事を書かせれば良いのかもしれません。ですが、そんな大量生産されるようなものに皆様が満足いただけるとは考えていません。

本質はビジネスであっても「エンターテインメント」だと思っています。皆様が「ネクストソリューションズのコラムは他にはない、役に立つ、面白い」と思って頂けなければ、もう次は戻ってきて頂けないですよね。セミナーも同様です。
なので、いつも頭を悩ませながら、オリジナルで1つ1つ「手作り」をしています。

これだけ情報過多の時代、ラクした中身のないコンテンツに人間は振り向かないと思っています。実際その方針でWEBサイトのアクセス数は5倍になりましたし、ウェビナーにお申込み頂ける方の数も、実際に右肩上がりを続けております。

例外的な飛び道具

ただどうしても、そんな正論は聞きたくない…必殺技が欲しい…飛び道具が欲しい…という方に、1つだけ飛び道具をご紹介します。

それはマスメディア(テレビ、新聞、雑誌、ラジオの4マス)への露出です。
それもローカル局の深夜枠などでなく、全国ネットのゴールデンタイムです。

確実に知名度も上がります。私自身、昔から運営している個人サイトで数度TVで関連する内容が取り上げられたことや、あと4マスではないですがYahoo!の記事から直接リンクを貼って頂いたことがあります(広告ではなく)。その時は、とんでもないアクセス数になりました。
やはり破壊力はハンパありません。

ただし、TVCMに出る。あるいは番組にでようとすれば、コネクションや多額の費用が必要なのは言うまではありません。

マーケティングの近道は遠回りすることでは?

しかし、先のYahoo!に取り上げられた時。まだそのサイトは公開したばかりの状態で、記事の量も質も少ない状態でした。数日は「オバケ」のようなアクセス状況が続きましたが、結局その時に訪問頂いた方は、ほとんどファンとして定着いただくことはできませんでした。

結局のところ、飛び道具を駆使しても、それを活用できる下地ができていないと何も効果を発揮できないわけです。

私が取り組んでいるマラソンでは「カーボン入り厚底シューズ」という「飛び道具」が存在しています。
調べていただくと「勝手に速く走る」なんて文字が目につくと思います。ただしそれは比喩です。当たり前ですが「速く走ろう」という意思。
「速く走れる」筋力がなければ、エンジンがついているわけではないので、「靴を履くだけで勝手に動く」なんて物理的に起きないわけです。

MAだってCMSだってAIだって同じです。それを使って何のために、何をしますか?
それが曖昧なまま「飛び道具」「必殺技」にすがったところで、ほぼ高額な商材を購入しただけで終わることは、ほぼ目に見えています。

イチロー選手が言った「僕は遠回りすることが一番近道だと信じています」という名言。
マーケティングも同様だと思います。

近道を探すのは悪いことではありませんが、皆様が求める近道。それってマラソンであればコースのショートカットになっていませんか?
マラソンは42.195キロを争うスポーツで、どんな理屈をこねたところで距離が短くなるわけではありません。

2024年はまだ始まったばかり。本質的にWEBサイトを有効活用してみませんか?

著者・編集者情報

藤江信之 (マーケティング室)

京都出身。

大学卒業後、税理士向け商社で営業マンを経験したのち、2000年代前半より広告代理店や、WEB制作会社等で主にクリエイターとして従事。
大手エネルギー会社や、大手小売店、某市地下鉄などのWEBサイトやプロジェクトに関わる傍ら、2010年頃まで、都内のWEBデザインスクールで非常勤の講師を務める。

その後クライアントワークから、自社の広報マーケティングにキャリアチェンジ。
上場IT企業のマーケティング部門立ち上げに中心メンバーとして関わり、ウェビナーや展示会の運営などを通じリード創出を行う。

人材サービス会社を経て、2023年6月ネクストソリューションズに入社。
“提案サイド”と“担当者サイド”両方を経験した知見を活かし、マーケティング室の立ち上げ中。

趣味は市民ランナー&高校野球観戦&古城跡散策のマニア。

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