2023.10.11

マーケティング

案外自社の「お問い合わせフォーム」軽視していませんか?

  • WEBマーケティング
  • WEBサイト

ほとんどのWEBサイトに備わっている「お問い合わせフォーム」ですが、トップページのデザインや、ウェビナーやホワイトペーパーなどのマーケティングに直結するコンテンツには時間をかけて整備されているのに、「お問い合わせフォーム」が残念なケースをしばしば見かけます。

今回はお問い合わせフォームもしっかりと時間をかけて整備する必要性と、残念な例をいくつかご紹介したいと思います。

目次

お問い合わせフォームが大事な理由

通常のコーポレートサイトで唯一、ユーザ(サイト視聴者側)が意思表示をできるのがお問い合わせフォームです。

しかし、WEBサイトをリニューアルする際など、意外とフォームに関して徹底的にお客様企業と議論になることって少ない…というより、私も2003、4年頃から長くクリエイターとして、様々なWEBサイトに携わってきましたが、フォームで議論になった経験がほぼありません。

あったとしても、トップページの見せ方などのパワーのかけ方に比べ、拘りが低いことは事実だと思います。

ただ、フォームを「デザイン性も低いし、とりあえず用意しておけば別に良いでしょ?」とある種「いい加減」に作ってしまうと、ユーザにとんでもなくストレスを与えたり、企業に対してネガティブな感情を持たせてしまう危険性があるため、お問い合わせフォームは、このコラムを読んで頂いているWEBサイトのご担当者様には、しっかりと拘って欲しいなぁと思います。

残念なケースになる理由~お客様企業側編~

お問い合わせフォームで残念になるケースとして、「あれもこれも全部聞いてしまいたい」という下心から、膨大な量を取ろうとするケース。

お問い合わせフォームは、ユーザ心理とすれば、まだ発注するかも決めておらず、まだまだ興味関心段階で問い合わせをされるケースが多いです。
そこでいきなり「貴方は決裁者ですか?平社員ですか?」って、普通のコミュニケーションを考えたら相当失礼なことを、インターネット上では当たり前に行っている状況です。

もちろん営業マン心理として、電話フォローしてすぐにアポを取りたい。
できるなら、決裁者が良い…という気持ちも理解しますが、これは今後のコミュニケーションの中で確認しあっていけば良いのではないでしょうか?

あとこれも比較的多いのですが、「性別」「年齢」を確認するフォーム。
これは不要ではないでしょうか?

もちろん、性別が必要なサービスもあると思いますが、ほとんどのBtoBサービスでは不要だと思いますし、あと年齢も確認してどうすると言うのかと…。
必要であれば入力を求めることは良いですが、要らないのに敢えて聞くことで、相手を不快にさせる必要もありませんよね?

そしてFAXも未だ必須になっているフォームを見かけますが、中には今でもPDFでなく、FAXで送って欲しいという会社様もあるでしょうし、その場合、聞くことは良いと思いますが、少なくとも任意で良いのではないでしょうか?

残念なケースになる理由~制作会社に丸投げ編~

制作会社に丸投げしてしまい、操作などを全くお客様側でチェックされていないケースも、しばしば見受けられます。

例えば住所記入欄。「郵便番号」「都道府県」「市区町村」「番地」「建物名」と全てバラバラに入力必要なタイプ。

皆様、会社の住所ってスラスラと言えますか?
私はいつも弊社のWEBサイトからコピペして送っています。バラバラに入力を求められるとユーザビリティが悪いですよね。

あるいは本当に住所まで必要なのか?これも営業マン心理だと、「アポが取りたい、訪問したいから場所教えて欲しい」というのが本音だと思いますが、これもまずはメールや電話で確認して、訪問を求められたら初めて確認するでも良いのではないでしょうか?

このあたり、制作会社のクリエイターも「WEBサイトを作ることはプロだが、WEBサイトで問い合わせ等を実務として行っている」方ではほぼないので、お客様企業のご担当者様が、「ビジネスの現場のプロ」という目線でチェックいただき、ご指摘頂いた方が良いと思います。

氏名も「苗字」「名前」と分けるものが多いですが、これも本当に分けて記入する意味があるのか?

ユーザ心理とすれば「大量に入力を求められる」ことはストレスに感じます(というか読んで頂いている方も、ユーザの立場だとほぼ同じ感情を持たれるのではないでしょうか?)ので、できる限り、フォームでは必要最小限の情報収集にとどめることがポイントです。

お問い合わせフォームは受付対応と同じ

お問い合わせフォームはWEBサイトご担当者様目線だと、実際ほとんどが「逆営業」ですし、そもそもネガティブな感情を持っておられる方もいるかもしれません。

「フォーム営業について」でも触れていますが、フォーム営業はテレアポや、飛び込み営業同様、違法ではありません(というか、それを禁じれば皆様の会社含めて、全企業が新規営業については待ちの姿勢しか許されなくなります)。

ですので、逆営業については淡々と、不要な物は無視で処理していくしかありません。

中にはこの「逆営業対策」でわざわざユーザビリティを下げたフォームにしている会社様もあるかもしれませんが、私はそれは良いアイデアだとは思いません。
なぜなら、皆様の会社のサービスに関心のある方にも、同じ使いづらさを強要していることになるからです。

「本当にウチに関心あるなら、決裁者か否か、年齢も性別も聞かれて困らないだろう?」と考えている方がもしいれば、逆の立場になって考えてみた方が良いと思います。

お問い合わせフォームは冒頭で触れた通り、通常のコーポレートサイトにおいてはユーザが唯一、意思表示を行える場所。
リアルな会社で例えれば、エントランスルームの受付電話のようなもの。
例え望まない訪問者であったとしても、失礼な態度をとればそれは自社に、自身にいつか戻ってくるものです。

トップページと同様に「会社の顔」だと思って、拘りを持ってフォームの改善に努めてみませんか?

著者・編集者情報

藤江信之 (マーケティング室)

京都出身。

大学卒業後、税理士向け商社で営業マンを経験したのち、2000年代前半より広告代理店や、WEB制作会社等で主にクリエイターとして従事。
大手エネルギー会社や、大手小売店、某市地下鉄などのWEBサイトやプロジェクトに関わる傍ら、2010年頃まで、都内のWEBデザインスクールで非常勤の講師を務める。

その後クライアントワークから、自社の広報マーケティングにキャリアチェンジ。
上場IT企業のマーケティング部門立ち上げに中心メンバーとして関わり、ウェビナーや展示会の運営などを通じリード創出を行う。

人材サービス会社を経て、2023年6月ネクストソリューションズに入社。
“提案サイド”と“担当者サイド”両方を経験した知見を活かし、マーケティング室の立ち上げ中。

趣味は市民ランナー&高校野球観戦&古城跡散策のマニア。

DX推進のための役立ち資料

セミナーのご案内

CONTACT / OFFICE

CONTACT

TOKYO OFFICE

03-5422-3850

ACCESS

OSAKA OFFICE

06-7777-9633

ACCESS