2024.03.21

マーケティング

中立な立場でCMSの選び方をお伝えします

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Googleで「CMSの選び方」で検索すると、様々なCMSメーカー様のLPなどが表示され、各社のCMSを選ぶことを推奨(当たり前ですが)されていますが、どこも同じような特徴で、実際どこが良いのか分かりにくいのではないかと思います。

そこで今回はCMSメーカーでも、またどこかのメーカー様のCMSの販売パートナーでもなんでもない、中立な立場でCMSの選び方をお伝えしたいと思います。

目次

そもそもCMSとは

以前『CMSの「一番良い」選び方』というコラムを投稿させて頂いていますが、改めて。

ContentsManagement System」が「本名」、赤字の頭文字をとって「CMS」と呼ばれています。

広義な意味などは今回割愛させていただき、あくまで事業会社のWEBサイトご担当者様(広報やマーケティング、人事採用やIR、インサイドセールスの部門の方等)向けにお話を進めていきます。

一言で言えば専門知識が不要で、WEBサイトの修正や追加、更新ができるツールと思って頂ければ問題ありません。

CMSを導入するメリット

では続いて、CMSを導入するメリットをお伝えします。これは「お知らせ(新着情報)」や、このようなコラム。商品詳細ページなど決まったレイアウトのテンプレートを使って、HTMLなどの専門知識がなくてもページを追加、更新が可能です。

これができることによって、一回一回、制作会社に更新依頼をしなくてよいので、シンプルにコスト削減が可能です。また例えば極端な例ですが、深夜に修正が必要になったとしても、自社で行えるのでスピード感を持って対応することができる。ここに尽きると思います。

CMSでできないこと

一方CMSでは出来ないこともあります。シンプルに新規で自由にデザインしたページを作りたいというオーダーです。

なかにはブログのウィジェットのように、決まったブロックを自由に組み合わせることでページを作成できるようなものもありますが、それもあらかじめ決まったルール内で設定できるだけです。そもそも、新規でページを自由に制作しようとすれば、デザインを学び、HTMLを学び、WEBデザイナーとしてのスキルを身に着ける以外ないので、これはCMSに求めることではないです。

CMSで出来ないことは決め事から外れたコンテンツの追加や修正です。

CMSの種類

そそれでは次にCMSの種類をお話します。まず大きく無料のオープンソース型メーカーが開発した有償のCMSに分けられます。

それぞれのメリット、デメリットをお話します。

無料のオープンソース型

こちらの代表選手は皆様も一度は聞いたことがあると思いますが、WordPressです。こちらのメリットは無料であることと、なにせ情報が多い。それに尽きるのではないでしょうか。

とにかくWordPressについては様々な情報が出回っているので、マニュアルがなくても困ることはありません。マニュアルよりもピンポイントで「ここをこのように変更すれば目的のものが出来る」という情報を入手できます。

なぜならば無料のCMSなので、なんの損得勘定もなく有識者が情報を出してくれるからです。

一方デメリットはよく聞くと思いますがセキュリティですね。これは事実ですがそもそもゼロリスクのシステム、CMSなんて世の中に存在していません。改ざんされたことがないCMSも、過去に攻撃を受けたことがないだけであって、未来永劫安全とは誰も保証ができません。

そもそもWordPressの場合、利用者が有償のメーカー開発CMSと比較し、ケタ違いで多いので事故率は決して高くありませんが、いざコトが起きた時その数字のインパクトが大きく見えてしまいます。

メーカーが開発した有償のCMS

次に有償CMSのメリット。こちらはセキュリティ対策が最低限担保されていることと、CMSのサポートサービスがあることが挙げられます。

セキュリティ対策は先に触れた通り、絶対、100%、どんなことがあっても有償CMSは大丈夫という訳ではありませんが、少なくともWordPressに比べて安全であることは間違いありません。

あとサポート体制も、マニュアルを見て…よりも電話やメールで「担当者」に質問をしたい。という方にはピッタリです。
どうしてもWordPressの場合、そこまで制作会社でお客様からの相談窓口を設置することは現実的に難しいです。

一方デメリットはCMSを使うだけで費用が発生することです。ここに制作費が乗っかるのでどうしてもWordPressに比べると高額になります。

あともう1つはメーカー様の場合、CMS自体が「商品」のため、CMSそのもののカスタマイズはメーカー様に頼る以外ありません(ソースコードなどが外に漏れることは致命的なので、他の開発会社にカスタマイズだけ依頼などは基本できないものが多数です)。
社内にエンジニアが居ても、自社では対応できないといった特徴があるので、そういった希望がある場合は要確認です。

どこのCMSを入れれば良いか

1点、オープンソースと有償CMSともう1つあることをお伝えします。それは自社の望むものをゼロから開発して貰うスクラッチ開発型です。

基幹システムとの連携や複雑な要件がある場合、そもそもこのスクラッチ型がベターだと思います。
CMSだけでなく、WEBサイト制作の全体費を抑えたい方はオープンソースの方が一般的にはリーズナブルな傾向があります。有償CMSはその性格上、先ほども説明しましたが、多数の競合他社にソースコードを開示することは難しいため、閉ざされた世界になりがちです。そのため制作費も高額になる傾向はあります。

有償のメーカ開発CMSを選びたい場合

当コラムで「このメーカーは良いですよ」等といったお話は避けさせて頂きます。

一般論としては、日本国内に本社のある、日系企業のCMSの方がサポート体制といった側面では、多くの日本の企業には向いていると思います。
あと操作については慣れればどこでも同じですし、基本CMSって多くの企業様ではお知らせ(新着情報)の更新や、コラムやウェビナーの更新または、商品詳細ページの追加。あとは新卒採用に力を入れておられる場合だと採用ブログの更新程度しか行うことってないと思います。

正直、どこのCMSを使ってもこれらは出来ます。

なので予算感と、あとは営業担当者と制作が始まったときの担当者が変更になることが多いので、営業担当者の人柄よりも制作陣との相性なども見ておくとよいかもしれません。

CMSは単なるツール、大切なのはWEBサイト

ただ正直CMSで選ぶという発想はやめた方が良いと考えています。

オープンソースのCMSでもセキュリティ対策を行うことは出来ますし、使いやすさという観点でも、正直「道具」なので、今使っているものが一番使いやすいのが当たり前。慣れりゃどこでも同じです。

CMSは主役ではありません。主役はあくまでWEBサイト。どんな高額なツールを導入したところで、ユーザにウケないコンテンツしかなければアクセス数が伸びることはありませんし、マーケティングに強い等といった謳い文句をしたところで、WEBサイトにウェビナーやホワイトペーパー等のリード獲得用のコンテンツが充実していないと、リード獲得もはかどることはありません。

メインディッシュはあくまでWEBサイト。CMSは単なるお皿のような存在。皆様も「お皿の良いお店で食事をしよう」なんて考えないですよね?あくまで料理をメインでお店を選ばれると思います。

どこのCMSにしようではなく、どんなWEBサイトにしたいかを制作会社や広告代理店に伝えて、プラスアルファ、CMSの希望がある場合はそれをRFP(提案依頼書)に記載して、それぞれ提案を受けるようにすることが大切です。

コンペでの得点も、CMSに比重を置くより、あくまでWEBサイトの中身が圧倒的に高くなるようにする方が、本来あるべき姿だと思います。

著者・編集者情報

藤江信之 (マーケティング室)

京都出身。

大学卒業後、税理士向け商社で営業マンを経験したのち、2000年代前半より広告代理店や、WEB制作会社等で主にクリエイターとして従事。
大手エネルギー会社や、大手小売店、某市地下鉄などのWEBサイトやプロジェクトに関わる傍ら、2010年頃まで、都内のWEBデザインスクールで非常勤の講師を務める。

その後クライアントワークから、自社の広報マーケティングにキャリアチェンジ。
上場IT企業のマーケティング部門立ち上げに中心メンバーとして関わり、ウェビナーや展示会の運営などを通じリード創出を行う。

人材サービス会社を経て、2023年6月ネクストソリューションズに入社。
“提案サイド”と“担当者サイド”両方を経験した知見を活かし、マーケティング室の立ち上げ中。

趣味は市民ランナー&高校野球観戦&古城跡散策のマニア。

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