2023.11.30

マーケティング

WEBコラムの「煽りタイトル」について

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最近あるWEBメディアでこんなタイトルを見かけました。

「大学生のChatGPT利用率は社会人の2倍!」

記事を読んで、少し思うところがあったので今回は、最近のWEBコラム、メディアで当たり前のように見られる「煽りタイトル」について考えてみたいと思います。

目次

大学生のChatGPT利用率は社会人の2倍!

皆様、このタイトルだけ見ればどのような印象を受けますか?
少なくない方が「やはりZ世代等、若い方は最新のテクノロジーを使っている!社会人も使わないと取り残される…」こういった感情を持たれることもあると思います。

ちなみに野村総合研究所の調査データ「日本のChatGPT利用動向(2023年6月時点)」によると、日本でのChatGPTの利用率は5月以降、横ばいで15%程度とされています。

先の「大学生は社会人の2倍」の記事内を見ても、数値はほぼ同じで社会人が15%ほど、大学生が30%弱。
これを見てどう感じるかですし、伝え方の問題があると思います。

「Z世代の大学生も7割以上がChatGPTを使っていない」とも取れるデータですが、「社会人の倍使われています!」と書けば、ウソではありませんが、記事を見ないで、タイトルだけで情報収集している方には、少し恣意的なメッセージを与えているとも言えるのではないかと思ったわけです。

煽りを推奨するメッセージも…

しかしこの記事、よくあるパターンですよね。私は少し穿った見方でAI関連のサービスを展開していて、危機感を煽って問い合わせなどを増やそうとしている戦略かな…と思いましたが、その企業はAI関連のサービスはないようでした。ですので全く異なる目的でこの記事を公開されているわけですが、似たような手法はあちこちに見受けられます。

YouTubeなども同様の状況ですよね。再生回数を増やしている動画は、大なり小なり実際の動画内容よりも誇張したようなサムネイルがほとんどの状況ですよね。

そしてネクストソリューションズのようなコンサルティングを行う企業のコラムですら、「クリックしてもらうためには不安を煽るタイトルが有効」とアドバイスされているところもあります。

もちろんこれは事実ですし、WEBメディアだけの問題ではなく、これはずっと昔の新聞の時代からの常套手段です。特に駅の売店などで新聞を買っていた時代であれば、まさに「見出し」だけを見て実際に私も新聞を買っていた時代がありました。

企業コラムのあるべき姿

私は企業コラム、特にBtoB企業であれば、そもそもバズるものではないと思います。またそれを目的にするものではないと思います。
ネクストソリューションズのようなWEB関連企業も例にもれずです。

ですので、ネクストソリューションズのコラム、ウェビナーはなるべく守備範囲を広めに情報発信をしています。
WEB制作をPRするウェビナーも1~2か月に1回程度のペースで、たまに行っていますが、ほとんどがセールス色を極限まで落としたノウハウ系ウェビナーがメインで、内容もWEBサイト関連だけでなく今話題、まさにこのコラムの「ツカミ」に使った「ChatGPT」に関連するものや、私自身が人材サービス会社での経験もあるので、人事向け(弊社では一切求人媒体などを扱っていないのですが…)の情報発信も行っています。

煽って多くの方に見ていただくより、ヒット曲はないかもしれないけど、「ここのバンド、なんかいつもいい音楽作っているな」と思っていただき、根強いファンになって頂く方が、中長期的に見た際に有利だと考えているので、コラムも本当に幅広いジャンルで展開しています。

私は瞬間的な爆発力はないですが、この方法が良いと思っていますし、ジワジワとコラムの読者の方も、ウェビナーに参加いただける方も毎月コンスタントに増えてきています。

まとめ

確かに多くの方に見て頂くには、ある程度の爆発力あるメッセージは必要不可欠だと思っています。
少し話がそれますが、SNSでフォロワーの多い、いわゆる「素人さん」のアカウントも多くがエッジが効いていますよね。

実際にかなり内容に偏りがあっても、尖りきったメッセージを発信しているアカウントが、良いか悪いか別問題で支持されているように見えるのも事実です。
しかし、よく言われるのですがSNSでもメッセージ発信したり、それに対して反応するアカウントは全体の1割程度とされます。

すなわち実は盛り上がっているように見えても、大多数はサイレントマジョリティーです。

一部の方には圧倒的な支持を得るかもしれませんが、あまり煽り立てる、誇張した表現での情報発信をし続ければ、本当の意味での支持を得られないと思っています。

「今すぐアポさえ取れたらなんでも良い!」ではなく、真摯に情報発信し、コアなファンを獲得し、時間がたてばたつほどファンが増えるような姿勢で、WEBメディア、コラムを運営されてみてはいかがでしょうか。

著者・編集者情報

藤江信之 (マーケティング室)

京都出身。

大学卒業後、税理士向け商社で営業マンを経験したのち、2000年代前半より広告代理店や、WEB制作会社等で主にクリエイターとして従事。
大手エネルギー会社や、大手小売店、某市地下鉄などのWEBサイトやプロジェクトに関わる傍ら、2010年頃まで、都内のWEBデザインスクールで非常勤の講師を務める。

その後クライアントワークから、自社の広報マーケティングにキャリアチェンジ。
上場IT企業のマーケティング部門立ち上げに中心メンバーとして関わり、ウェビナーや展示会の運営などを通じリード創出を行う。

人材サービス会社を経て、2023年6月ネクストソリューションズに入社。
“提案サイド”と“担当者サイド”両方を経験した知見を活かし、マーケティング室の立ち上げ中。

趣味は市民ランナー&高校野球観戦&古城跡散策のマニア。

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