2024.04.17

マーケティング

今さら聞けない「MAツール」ってなに?

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マーケテイングのご担当者様であれば、MAツール(マーケティングオートメーションツール)という名称は聞いたことがあると思います。

ただ聞いたことはあるけれど、具体的にどんなことができるツールなのか分からない。
そのようなご担当者様は案外多いのではないかと思い、今回はMAツールを、中立な立場から解説させていただきます。

目次

MAツールとは

Marketing Automation」。赤字の頭文字をとって「MA」と呼ばれています。

そのまま日本語に直訳しただけですが、「マーケテイング業務の自動化」を行うツールとされています。

主に

・見込み顧客(以降リード)の獲得
・リードの育成
・リードの管理

を行うツールというのが一般的な認識です。
クラウドサーカス様の調査では、2023年で17%の企業が導入しているそうです。

MAツールに過大な期待をしないことが重要

インターネットで「MAツール 失敗」すると、MAツールを導入して期待通りにいかなかった事例が多く紹介されています。

私も前職ではMAツールを導入し、1社解約をした経験もあります。

このパターンとして多いのはMAツールに過大な期待をしてしまった結果、実際良いツールなのに期待外れに終わってしまうケースではないかと思います。

MAツールに期待してはいけない2つのこと

【その1】リードが自動的に増えることはない

過大な期待で1つ目として、勝手にリードが増えることはないということです。

MAツールによっては、どこからのアクセスがあったかを告知してくるものもあります。
例えば〇〇株式会社からよく自社のWEBサイトにアクセスがある。その方はどこのページを見ていたなどが分かるというもの。

しかしこれは単にアクセス元のIPアドレス等をベースに、企業データと紐づけて出しているだけで、当然WEBサイトにアクセスしてきたユーザを勝手に実名化して、MAツールに加えてくれるなんてものではありません。

逆にもしそのようなツールがあれば、自分が営業する立場でなく、ユーザの立場だったら怖いですよね?

リード獲得が出来ると謳うツールは、単にMA上でLPや申込フォームの作成が行え、それを使うと申し込みなどが発生した場合、自動的にMAツール内に登録処理ができるので、その分の手作業を省くことが出来るといったものが大多数です。

【その2】リードが勝手に商談化するわけではない

多くのMAツールは、いわゆる「リードナーチャリング(育成)」が得意とされます。
しかしツールを入れておけば勝手にどんどんとリードが、商談化していくなんてことはありません。

多くは、スコアリングという考え方ですが、それにはまずコラム事例ホワイトペーパーウェビナー等のコンテンツ・イベントが充実していることが望ましく、次のような定義を行っていきます。

・採用ページやIRページは特に購買意欲のある方が閲覧するものではないのでスコア「0」
・コラムや、ノウハウ・ハウツー系セミナーは自社サービスについて関心はあるが、すぐに商談化するものでないのでスコア「1」
・製品概要ページは商談化の可能性もあるのでスコア「5」
・製品カタログや、導入事例集のダウンロードはスコア「10」

例えば上記のように定めて、スコアが100になった時点で営業や、インサイドセールスチームに引き渡す等といった社内ルールを作っておきます。

このような設定をしておくことで、すでに実名化されたリードであれば、どんどん「ナーチャリング」が進み、商談化へと進むというものですが、大前提として繰り返しますが、WEBサイトにコンテンツを充実させておかないと、無理やりスコア設定をすることになるので、かなり精度の低いスコアリングに終わってしまいます。

MAツールを導入させしておけば、寝ていてもどんどんすぐに商談できるホットリードが集まるような、打ち出の小槌ではないとお伝えしておきます。

MAツールでできること

ここまで読んで頂くと、「MAツールって意味がないのかな」と思われたかもしれませんが、決してそんなことはありません。

MAツールで出来るメリットの1つは「リードの管理」です。
具体的には

・リードがどのイベントに参加したか
・リードと営業マンの接触状況
・リードのWEBサイトの訪問状況

などです。

これらによって、例えば次のようなことが分かります。

・元々営業マンがテレアポからメールアドレスなどを聞き出すことが出来ていた
・その際、営業マンが一度自社の商品・サービスについて説明している
・その後、自社のWEBサイトに何度か訪問し、商品説明ページを閲覧している
・その状況で、商品説明をメインで行ったウェビナーに参加
・ウェビナー後のアンケートで詳しい資料が欲しいとあった

こういった情報がわかれば、一度元々接触を行った営業マンに状況含めて伝えることで、商談化、そして受注へとつながりそうなイメージが持てると思います。

MAツールをオススメできる会社の特徴

では最後、MAツールと相性の良さそうな会社の特徴をお伝えします。

・一定数の実名化されたリードを保有している(※広報課や、infoアドレスではなく、特定の担当者名、メールアドレスを保有)
・ウェビナー等のWEBマーケティングを活発に行っている
・メルマガを高頻度で配信している
・ホワイトペーパーやコラム等、自社WEBサイトのコンテンツが充実している
・中長期的な視点で売上を作っていく文化がある

少なくとも、WEBサイトが「会社概要、代表の挨拶、サービス概要」程度の10ページ程度の情報量で、今後もホワイトペーパーやウェビナー等のWEBマーケティングに力を入れるつもりはない。

メルマガも年に数回程度しか配信しない。
内容もすぐに営業との商談を促すものだけ。

こういった会社であればMAツールを導入する優先度は高くないと思います。

著者・編集者情報

藤江信之 (マーケティング室)

京都出身。

大学卒業後、税理士向け商社で営業マンを経験したのち、2000年代前半より広告代理店や、WEB制作会社等で主にクリエイターとして従事。
大手エネルギー会社や、大手小売店、某市地下鉄などのWEBサイトやプロジェクトに関わる傍ら、2010年頃まで、都内のWEBデザインスクールで非常勤の講師を務める。

その後クライアントワークから、自社の広報マーケティングにキャリアチェンジ。
上場IT企業のマーケティング部門立ち上げに中心メンバーとして関わり、ウェビナーや展示会の運営などを通じリード創出を行う。

人材サービス会社を経て、2023年6月ネクストソリューションズに入社。
“提案サイド”と“担当者サイド”両方を経験した知見を活かし、マーケティング室の立ち上げ中。

趣味は市民ランナー&高校野球観戦&古城跡散策のマニア。

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