2023.07.13

ITトレンド

「AIか人間か」ではなくAIを活用してより人間らしい生活を

  • ChatGPT
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よくニュースなどで「AIが人間の仕事を奪う」といったセンセーショナルな記事などを見かけると思います。

オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン氏らが2014年に発表した論文によると、当時から10年~20年程度の間に多くの仕事がAIに取って代わられると発表しています。

ChatGPTの登場などでますます盛り上がりを見せるAI分野ですが、一方で自分の仕事がなくなると思うと心穏やかではないですよね?
今回は果たしてAIは人間の敵なのか?味方なのか?

切り込んでみたいと思います。

目次

AIとは

普段私たちも当たり前のように「AI」と使っていますが、この話を進める前に、一旦AIとはなんぞや?というベースをおさらいしてみましょう。

今回は総務所の「人工知能(AI)のしくみ」を参照します。
それによるとAIに明確な定義はないそうすが、元は1956年にアメリカのジョン・マッカーシー氏が提唱したとされています。

Artificial(人工的) Intelligence(知能)の頭文字2つから「AI」と称されています。
まだまだ世界が落ち着きを取り戻しきれていない時代、インターネットの起源とされる「ARPANET」も誕生する以前の時代です。

恐らく多くの方が共通理解しているであろう「人工的に知的な行動を行わさせる技術」といったところではないでしょうか。

AIによって無くなると言われた仕事

よく言われる職種に下記があります。

  • 一般事務
  • 銀行員
  • 警備員
  • レジ打ち業務
  • ドライバー

これは単純に「誰でもできる簡易な仕事」と提唱した方が思っただけではないでしょうか?
実際、例えばレジ打ちなどは特に新型コロナ以降、無人コーナーが増えましたし、業務内容は変わっていくかもしれませんが完全無人化は様々な課題があるのではないかと思います。
(私の最寄りのスーパーでも無人コーナーでレジ操作を店員さんに教わっている方をたまに見かけます…。)

あと「事務」と言われる仕事。
私は過去に所属していた会社で、マーケチームを経営企画メンバーと一緒に立ち上げました。
なので「事務」と呼ばれる仕事には実際、様々な専門分野があることを教わっていますし、実際マーケに移籍し、ぽっかり空いたそのメンバーの穴を埋めるのがとても大変だったことが今でも記憶に残っています。

ドライバーだってまだまだ車自体が緊急時に対応できるかといった課題や、人間のドライバーであれば急遽目的先を変更なども可能ですが、そこまで柔軟に対応できるものではないですよね。

事実論文が発表され10年がすぎましたが、AIが奪ったと言えるものはないのではないでしょうか?
(無人レジはAIではないですし、浸透した背景には新型コロナといった側面が強かったと思います。)

まだまだAIは開発途上の技術

AIがチェスで人間に勝った等のニュースが出ると、AIの方が人間より優秀なのではないか…。
と話題になりますが、これはチェスといったゲームの性格、そしてあくまでチェスという限られた世界の話だと私は考えます。

チェスのルールは分かりませんが、将棋であれば多少はスマートフォンのアプリで遊ぶ程度にはルールを知っています。このようなゲームは「打ち手のパターン」を数多く学習していると有利になりますし、まさにAIの得意分野だと思います。

これが野球のような「間」を読んで、ストレートを投げる、変化球を投げる等の駆け引きが生じだすと、展開は大きく変わると思います。

このように人間のように振舞うことを期待されているAIのことをAGI(Artificial General Intelligence)と呼びますが、まだそれは開発途上。
完成のメドもたっていないのが現状です。

話題のChatGPTも人間の代わりではなく道具

ChatGPTに関してのコラムも出していますので、ぜひご覧いただければと思いますが、便利な道具ですがまだまだ「そのまま使う」ことはリスキーな状況です。
現在、少なくとも一般のビジネスシーンに存在するAIサービスは、全て人間にとって代わるようなものではなく、人間の仕事をラクにしてくれる補助的な道具だと言えます。

AIと人間は共存共栄

先に触れた通り、人間のように振舞えるAGIは誕生していません。
例のチャットボットのように、人間の一部業務を補助してくれるツールとして認識しておくのがよいでしょう。

例えばどのような分野でも、半数以上の「お問い合わせ内容」というのは同じだというデータも存在しています。
それらをチャットボットに回答させるだけでも、お問い合わせ対応部門、主にカスタマーサクセス部門や管理部門などの業務改善に貢献してくれます。

AIを業務に活用する方法

先に触れた通り、人間のように振舞えるAGIは誕生していません。
ここでは今話題のChatGPTなどを念頭に、チャットボットに絞ってどのように業務に活用できるかを考察したいと思います。

管理部門でAIを活用する方法

イントラ(従業員のみがアクセスできるWEBサイト)をお持ちの企業様であれば、そこにAIチャットボットを実装してみてはいかがでしょうか?
管理部門によく問い合わせがある代表的な内容。
恐らく各社様マニュアル化されていると思いますが、えてして読まれないのも事実ではないでしょうか?(私もそのタイプです…。)
経費精算の方法などを、チャットボットに問い合わせ対応させ、柔軟に対応しなければならないことだけに人間が対応すれば、生まれた時間で会社に対し新規提案を行うなどDXと呼べる動きも期待できます。

カスタマーサクセス部門でAIを活用する方法

管理部門と同じく問い合わせ対応にチャットボットを実装。
例えば支払い期限であったり、その方法。
プロダクトを持っている企業様であれば、操作マニュアルの場所を教えるなどの簡易な問い合わせ対応をAIに任せることで、生まれた時間を既存顧客向けにウェビナーなどの情報発信や、新サービスの開発などに使うことが可能になります。

マーケ・営業推進部門でAIを活用する方法

内勤部隊なのでWEBサイトに実装されるチャットボットは利用イメージが少ないですが、まさに話題のChatGPTを使い、ウェビナーやSNSの投稿内容。
自社のクリエイティブについてガイドライン作成など、ドラフト版を作成してみるのはいかがでしょうか?

ChatGPTに関してのコラムも是非ご参考にいただければと思います。

著者・編集者情報

藤江信之 (マーケティング室)

京都出身。

大学卒業後、税理士向け商社で営業マンを経験したのち、2000年代前半より広告代理店や、WEB制作会社等で主にクリエイターとして従事。
大手エネルギー会社や、大手小売店、某市地下鉄などのWEBサイトやプロジェクトに関わる傍ら、2010年頃まで、都内のWEBデザインスクールで非常勤の講師を務める。

その後クライアントワークから、自社の広報マーケティングにキャリアチェンジ。
上場IT企業のマーケティング部門立ち上げに中心メンバーとして関わり、ウェビナーや展示会の運営などを通じリード創出を行う。

人材サービス会社を経て、2023年6月ネクストソリューションズに入社。
“提案サイド”と“担当者サイド”両方を経験した知見を活かし、マーケティング室の立ち上げ中。

趣味は市民ランナー&高校野球観戦&古城跡散策のマニア。

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